ヤリスクロスは、トヨタ自動車にとっての世界戦略車であるヤリス(旧ヴィッツ)のSUVタイプの派生モデルであり、本家同様の取り回しやすいコンパクトなボディサイズを持ちつつ、優れた居住性と機能性を兼ね備えている。
2020年4月に世界初公開され、同年8月に国内販売がスタートすると、イキナリ国内いや世界のSUV市場をかき回す存在に躍り出たが、その燃費性能も「本家譲り」なのだろうか。
今回は、このヤリスクロスの燃費性能について、ハイブリット・ガソリンで比較してみたので、購入を検討している人はぜひ、参考にしてほしい
ヤリスクロスガソリンのグレード別燃費は?
ヤリスクロスのガソリン仕様車には、ビジネスユーズを念頭に入れ、必要最小限の装備に留めた最廉価エントリーモデルの「X”Bパッケージ”」と、「Toyota Safety Sense」を含む先進安全技術が搭載されている「X」。
内装がグレードアップし、カラーバリエーションも豊富になっているベーシックモデルの「G」と、内外装の要所に装飾が施され、パワーシートやシートヒーターなどの快適装備も充実している最高グレードの「Z」という4グレードが用意されている。。
各グレードとも2WDか4WDを選ぶことができ、トヨタの主要諸元表によるとそれぞれの燃費性能は次のようになっている。
- 「X(X”Bパッケージ”)・2WD」・・・【WLTCモード】 20,2km/L【市街地モード】 15,3km/L【郊外モード】 21,3km/L【高速道路モード】 22,5km/L
- 「X”Bパッケージ”)・4WD」 ・・・【WLTCモード】 18,5km/L【市街地モード】 14,2km/L【郊外モード】 19,3km/L【高速道路モード】 20,6km/L
- 「G・2WD」・・・【WLTCモード】 19,8km/L【市街地モード】 15,0km/L【郊外モード】 20,8m/L【高速道路モード】 22.2km/L
- 「G・4WD」・・・【WLTCモード】 18,2km/L【市街地モード】 14,0km/L【郊外モード】 18,9km/L【高速道路モード】 20,4km/L
- 「Z・2WD」・・・【WLTCモード】 18,8km/L【市街地モード】 14,4km/L【郊外モード】 19,7km/L【高速道路モード】 21.1km/L
- 「Z・4WD」・・・【WLTCモード】 17,4km/L【市街地モード】 13,5km/L【郊外モード】 18,0km/L【高速道路モード】 19,3km/L
なお、「X」と「X”Bパッケージ”」はカタログ上燃費を分けて記載していないが、安全装備が追加され車両重量が重くなっていることを考慮すると、「X”Bパッケージ”」より「X」の方が実燃費においては若干劣ると思われる。
ヤリスクロスハイブリッドのグレード別燃費は?
一方、ヤリスクロスのハイブリットモデルは、4WDこそ通常のものから電気式4WDシステムの「E-Four」に換装されているが、基本となるグレード構成やその装備内容はほぼ同じで、それぞれの燃費性能は次のようになっている。
- 「HYBRID X・2WD」・・・【WLTCモード】 30,8km/L【市街地モード】 31,4km/L【郊外モード】 33,5km/L【高速道路モード】 29,0km/L
- 「HYBRID X・E-Four」 ・・・【WLTCモード】 28,7km/L【市街地モード】 29,5km/L【郊外モード】 30,9km/L【高速道路モード】 27,1km/L
- 「HYBRID G・2WD」・・・【WLTCモード】 30,2km/L【市街地モード】31,2km/L【郊外モード】 33,0m/L【高速道路モード】 28.2km/L
- 「HYBRID G・E-Four」・・・【WLTCモード】 28,1km/L【市街地モード】 28,5km/L【郊外モード】 29,9km/L【高速道路モード】 26,7km/L
- 「HYBRID Z・2WD」・・・【WLTCモード】 27,8km/L【市街地モード】 29,4km/L【郊外モード】 29,9km/L【高速道路モード】 26.1km/L
- 「HYBRID Z・E-Four」・・・【WLTCモード】 26,0km/L【市街地モード】 26,4km/L【郊外モード】 27,2km/L【高速道路モード】 25,1km/L
ガソリンとハイブリットの違いは?どっち買うべき?
ヤリスクロスのガソリンモデルと、ハイブリットモデルのどちらを買うべきか悩んだ場合は、両者のコストパフォーマンスを比較することが大切だ。
ヤリスクロスのガソリン・ハイブリットには「G」という、装備的にほぼ共通するグレードが存在するが、ガソリン「G・2WD」の新車価格が「約202万円」なのに対し、「HYBRID
G・2WD」の新車価格は「約239,4万円」だ。
一方、WLTCモードにおける燃費性能を比較すると、「HYBRID G」の方が「10,4km/L」とかなり勝っている。
つまり、年間の予定走行距離が長く、ガソリンモデルとの約37万円の価格差を燃費性能の差で埋めることができるのであれば、ガソリンモデルよりハイブリットの方が「おすすめ」となるだろう。
ライバルと燃費を比べてみると?
激戦区と化しているSUV戦線に後発組として参戦したヤリスクロスには、ライバルと呼べる車種が多数存在する。
ただ、サイズ感や価格帯はもちろん、ガソリン・ハイブリットの双方をラインナップしているという点から、ホンダヴェゼルをその筆頭として挙げるべきだろう。
そこで、それぞれの最も燃費が良いグレード(WLTCモード)において、両者の燃費性能を比較してみたのでチェックして欲しい。
- ヤリスクロス(2WD)・・・【ガソリン】 20,2km/L【ハイブリット】 30,8km/L
- ライバル①ホンダ・ヴェゼル・・・【ガソリン】 17,0km/L【ハイブリット】 24,8km/L
ご覧の通り、ガソリン・ハイブリット共に、現在の国内SUVブームを牽引したと言えるライバル・ヴェゼルの燃費性能を、ヤリスクロスは圧倒している。
特に、ハイブリットモデルに至ってはその差なんと「6km/L」、つまり下手なスポーツカー1台分程度は燃費性能が違うということになる。
現在、兄弟車のヤリスは普通車販売台数ランキングのトップに君臨しているが、抜群の燃費性能を武器に、ヤリスクロスがSUVの頂点を極める日がやってくるかもしれない。
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