
国内における年間新車販売台数で、33年間王座に君臨し続けていたトヨタ・カローラの牙城を崩し、コンパクトカーのスタンダートを築いたホンダ・フィット。
2020年2月に登場した現行・4代目モデルも、リーズナブルな価格帯ながら、広い居住空間とラゲッジスペース、そして取り回い安いサイズ感と走行性能を高次元で併せ持つバランスの良い車として人気を博しているが、やはり最も注目されているのは、初代モデルからその人気を支えている優れた燃費性能だろう。
そこで今回は、ホンダ・フィットの燃費性能について、ハイブリット・ガソリンで比較してみたので、フィット購入を検討している人はぜひ、参考にしてほしい。
フィット ガソリンのグレード別燃費は?
フィットのガソリンモデルには、エントリーグレードの「BASIC」を基本に、カラーバリエーションが豊富になり、インテリアの質感が上がっている「HOME」と、16インチアルミホイールが装備されアクティブ感が増している「NESS」、押し出しの強い専用エクステリアが魅力の「CROSSTAR」。そして、シートが本革に変更され、運転席・助手席のシートヒーターが標準装備となる最高級グレード「LUXE」の5種類が存在する。
そして、ホンダが公表している諸元表によると、各グレードのカタログ燃費は以下のようになっている。
- 「BASIC・2WD」・・・【WLTCモード】 20.4km/L【JC08モード】 24.2km/L
- 「BASIC・4WD」 ・・・【WLTCモード】 18.2km/L【JC08モード】 20.6km/L
- 「HOME・2WD」・・・【WLTCモード】 20.2km/L【JC08モード】 22.8km/L
- 「HOME・4WD」・・・【WLTCモード】 18.0km/L【JC08モード】 21,6km/L
- 「NESS・2WD」・・・【WLTCモード】 19.6km/L【JC08モード】 22,2km/L
- 「NESS・4WD」・・・【WLTCモード】 17.0km/L【JC08モード】 19,8km/L
- 「CROSSTAR・2WD」・・・【WLTCモード】 19.4km/L【JC08モード】 22,2km/L
- 「CROSSTAR・4WD」・・・【WLTCモード】 17.4km/L【JC08モード】 20,0km/L
- 「LUXE・2WD」・・・【WLTCモード】 19.6km/L【JC08モード】 22,2km/L
- 「LUXE・4WD」・・・【WLTCモード】 17.0km/L【JC08モード】19,8km/L
ご覧の通り、フィット斧ガソリンモデルはグレードによって燃費性能が異なるが、その差はごくわずかだ。
フィットハイブリッドのグレード別燃費は?

一方、ホンダのコンパクトカーとしては初めて、通常時はモーターで駆動し、エンジンは発電を担当するツインモーター式の「e-HEV」を搭載しているハイブリットモデルのグレード構成は、装備内容・選べる駆動方式(2WD・4WD)・名称ともガソリンモデルと共通する。
なお、現行・4代目フィットより、ハイブリットモデルの名称が、2代目・3代目の「フィットハイブリッド」から「フィットe:HEV」に変更された。
- 「e:HEV BASIC・2WD」・・・【WLTCモード】 29.4km/L【JC08モード】 38.6km/L
- 「e:HEV BASIC・4WD」 ・・・【WLTCモード】 25.6km/L【JC08モード】 30.8km/L
- 「e:HEV HOME・2WD」・・・【WLTCモード】 28.6km/L【JC08モード】 38.6km/L
- 「e:HEV HOME・4WD」・・・【WLTCモード】 25.2km/L【JC08モード】 30.8km/L
- 「e:HEV NESS・2WD」・・・【WLTCモード】 27.4km/L【JC08モード】 35.0km/L
- 「e:HEV NESS・4WD」・・・【WLTCモード】 23.2km/L【JC08モード】 28.6km/L
- 「e:HEV CROSSTAR・2WD」・・・【WLTCモード】 27.2km/L【JC08モード】 34.6km/L
- 「e:HEV CROSSTAR・4WD」・・・【WLTCモード】 24.0km/L【JC08モード】 29.4km/L
- 「e:HEV LUXE・2WD」・・・【WLTCモード】 27.4km/L【JC08モード】 35.0km/L
- 「e:HEV LUXE・4WD」・・・【WLTCモード】 23.2km/L【JC08モード】 28.6km/L
見ての通り、ガソリンモデルより格段に燃費性能が向上しているが、グレードによって燃費性能が異なり、その差はガソリンモデルよりも大きい。
ガソリンとハイブリットの違いは?どっち買うべき?
フィットのガソリンモデルと、ハイブリットモデルのどちらを買うべきか悩んだ場合は、両者のコストパフォーマンスを比較することが大切だ。
フィットのガソリン・ハイブリットは、全く同じグレード構成になっているが、ガソリン「HOME・2WD」の新車価格が「約176,7万円」なのに対し、ハイブリットである「e:HEV HOME・2WD」の新車価格は「約211,7万円」だ。
一方、WLTCモードにおける燃費性能を比較すると、ハイブリットの「e:HEV HOME」の方が「約8km/L」勝っている。
つまり、年間の予定走行距離が長く、ガソリンモデルとの約35万円の価格差を燃費性能の差で埋めることができるのであれば、ガソリンモデルよりハイブリットの方が「おすすめ」となるだろう。
ライバルと燃費を比べてみると?
フィットのライバルと言えば、サイズ感や価格帯などから、日産・ノートやトヨタ・ヤリスなどが挙げられる。
そこで、それぞれの最も燃費が良いグレード(WLTCモード)で比較してみたのでチェックして欲しい。なお、フィットにおける最も燃費が良いグレードの数値は以下のようになっている。
「【ガソリン】 20.4km/L【ハイブリット(e:HEV)】 29.4km/L」
- ライバル①日産・ノート・・・【ガソリン】 設定なし【e-POWER】 28,4km/L
- ライバル②トヨタ・ヤリス・・・【ガソリン】 21,6km/L【ハイブリット】 35.4km/L
ご覧いただければわかる通り、ガソリン・ハイブリット共に今回紹介しているフィットの方が、ライバルとしてあげたトヨタ・ヤリスの方がワンランク優れた燃費性能を持っている。
ただ、フィットは居住性や積載力など、コンパクトカーとしての利便性を重視しているのに対し、トヨタ・ヤリスは実用性を重視しているため、それらではフィットに遠く及ばない。
また、フィットに搭載されている「e:HEV」と日産・ノートの「e-POWER」は、メカニズム的にもキャラクター的にも非常に似ているが、肝心の燃費性能でフィットよりわずかに劣るうえ、ガソリンモデルがないため、ユーザーの選択肢が狭まってしまう。
フィットとライバルたちを比較してどれを購入するか決める時は、燃費性能の差だけではなく以上のような点を考慮して、自分のライフスタイルに合ったものをチョイスしたい。
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