2003年11月にデビューし、現在軽自動車市場を席巻している「軽スーパーハイトワゴン」という新ジャンルを切り開き、発展させた存在がダイハツ・タントだ。
そんなタントの現行モデルは2019年7月に登場した4代目だが、22年秋にマイナーチェンジすることが先日発表され話題を集めている。
今回は、内装・価格など新型タントのマイナーチェンジに関する最新情報を、現在判明している範囲でできるだけ詳しく、そしてどこよりも早くお伝えする。
マイナーチェンジの目玉は新モデル「ファンクロス」の追加!

ダイハツが8月22日に公開したティザーサイト、及びメディアでの発表によると、近年のアウトドアブームに伴うSUV人気の高まりを受け、楽しさとアクティブさを表現した新モデル「タント ファンクロス」を今秋リリースすることが判明。既に販売店では先行予約が開始され、早くも予約や問い合わせの電話が殺到している模様だ。
遊び心に溢れるクルマとして人気を集めている「スペーシア・ギア」に対抗した、いわゆる「SUV風タント」であり、タント持ち前の広い車内空間や安全性能、そして代名詞であるミラクルオープンドアなどはそのままに、デッキボードの脚を立てれば2段積みモードに早変わりする「上下2段調節式デッキボード」や、濡れた荷物も気にせず載せられる「防水加工シートバック(後席)」などの専用装備を搭載。
暗い中での荷物積み降ろしも快適にこなせる「ラゲージルームランプ(デッキサイド右側/天井)」や、電源確保に便利な「USBソケット(後席右側1口)」がラゲッジルームに追加されるなど、アウトドアライフに役立つよう随所に改良がなされた。
また、エクステリアには専用デザインの樹脂製パーツやルーフレールなどが用いられ、ボディカラーもルーフがブラックとなるツートンが用意されるなどジュライのタントには感じられない個性引き立つ演出が施されている。
エクステリアデザインが一新された「タント・カスタム」も新登場
さらに、スポーティ・バージョンとして人気のある「タント・カスタム」のフロントまわりのデザインも、より洗練され大人な雰囲気漂う押し出しの強いデザインに一新されることが分かっている。
N-BOXやスペーシアと言ったライバルとの差別化を図るための改良で、こちらにもツートンを含む新たなボディーカラーが追加される。
なお、マイナーチェンジ前のモデルには「スマートアシスト」を装着していない「L」が存在したが、今回の改良でLグレードは廃止。
ファンクロス、カスタム、無印モデル含め「ブラインドスポットモニター」+「RCTA(リヤクロストラフィックアラート)」を追加したスマートアシストが、全モデルに標準装備されることとなった。
【インテリアデザイン】アクティブなファンクロスとシックなカスタム

新モデル「ファンクロス」のインテリアは、エクステリアにもましてアクティブで機能性を兼ねたものに仕上がっている。
要所にちりばめられたオレンジの可食がチャーミングで、撥水加工を施された専用デザインのシートと合まって、自由で活発的なSUV らしさを引き出している。

一方のタント・カスタムはうって変わってシックで洗練された雰囲気。
現行モデルからそれほど大きく変更されているポイントは見受けられないものの、「カスタム(特別注文・特別仕様)」の名に恥じないステイタス感や、スペシャル感を存分に味わえる車内空間が体現されている。
アクティブで個性的なファンクロスにするか、大人な雰囲気の増したカスタムにするか、はたまたスタンダードなノーマルタントにするか、新型タントを購入候補に入れているユーザーとしては今後さらに悩ましくなってくるのは必定だ。
購入決定の決め手となる販売価格はいまだ未定
こうなってくると、モデル戦タックの決め手はやはり「販売価格」になってくるが、残念ながら執筆時点では正確な販売価格が判明していない。
ただ、新型タント・カスタムに関しては、エクステリアデザインの一審がなされたとはいえ、メカニズムや装備にほぼ手が加えられていない(スマアシが全車標準装備となるが、そもそもカスタムにはスマアシ費装着の「L」が存在しない。)ことを考えると、「172~202 万円」という現モデルの新車販売価格が据え置きされる公算が高いとみられる。
一方、新モデルである「タント・ファンクロス」の価格予想はやや困難だが、目下のライバルで完全に用途やターゲット層や「丸かぶり」している、スズキ・スペーシアギアの新車販売価格が「 172~192 万円」であることを考えると、ほぼ同等もしくは無印スペーシアの価格が若干タントより安いことを加味した場合、若干高めの価格設定になってくるとありえる。
いずれにせよ、マイナーチェンジ直後は新車値引きが「渋め」になるため、タント・カスタムの場合はN-BOXやスペーシアのカスタムモデル、タント・ファンクロスの場合はスペーシア・ギアを引き合いに出し、オプションを含めた値引き交渉に励むことが大切になるだろう。
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