ホンダヴェゼルは、コンパクトなサイズながら、驚くくらいの広い荷室サイズを持つ。
本記事では、通常時の荷室サイズ(寸法)、荷室容量、ライバル車たちとの荷物サイズの比較、後席を倒したときにデッキボードなどがフラットになるのか詳しく紹介する。
ヴェゼル 後席使用時の荷室寸法(サイズ)は?容量は?
ヴェゼルの後席を使用している時の荷室サイズは「奥行760㎜×幅1,010㎜×高さ780㎜」。現行ヴェゼルは、後席使用時でも荷室は広いが先代より後席の足元空間を広げたせいか、奥行きは、若干狭い。
ヴェゼルの容量は404L(アンダーボックス含む)、後席使用時でゴルフバッグなら2個、スーツケースなら4個並べて収納できるなど、数字だけを見るよりも荷室空間は充実しており、使い勝手が良さそうだ。 荷室左右のホイールハウスの張り出しが抑えられている点も工夫されている。
開口部と荷室段差についてだが、フロア床面の高さは腰のあたりになるので、重い荷物を積み込みがしやすい。開口部もバンパーの張り出しが少ないので、積み降ろしはより楽にできそうだ。
ヴェゼルのZグレードには、スイッチでリアハッチゲートを開閉できる「ハンズフリーアクセスパワーゲート」が装備されており、荷室まわりの機能が充実している。そして、トノカバーは、高さのある荷物を積んだ時に両側のガイドに沿ってトノカバーも移動する。
ヴェゼル ライバル車たちの荷室サイズは?
ヴェゼルは、横幅が広く使い易い荷室空間を持つが、「ライバルと比べるとどのような違いがあるのだろうか?」。こちらで、比較していただき、ヴェゼルの荷室特徴を理解していただければと思う。
ヴェゼルの荷室サイズは、「奥行き760㎜×幅1,010㎜×高さ780㎜×容量404L(アンダーボックス含む)」荷室開口部地上高は、760㎜となっており、荷物の積み降ろしもしやすく、バンパーなどの張り出しもないので使い易い。
では、このヴェゼルのライバル車となる3台はどのようなサイズになっているのだろうか。
①トヨタヤリスクロスの荷室サイズは、「奥行820㎜×幅1,400×高さ850㎜×容量390L(デッ キボード非装着)」。
ヴェゼルと比べると、ヤリスクロスの方が、奥行きは60㎜、幅は390㎜、高さは70㎜広く なっている。容量についてはアンダーボックス分の容量も含まれており、ヴェゼルの方 が14L大きい。
だが、ヤリスクロスは、コンパクトボディながら高さがあり、広々とした空間はヴェゼル よりも使いやすさを感じる。ヤリスクロスの荷室には、後席を倒さずに、ゴルフバッグな ら2個、大型スーツケースなら2個を横に並べたり、重ねて積むことができる。
後席のシートは4:2:4の分割可倒式になっており、多彩なシートアレンジを可能として いる。後席全部を倒すと、1,102Lまで広がる空間は、スポーツバイク2台積めるほどの容 量だ。
また、後席のセンター部分を倒すとスキー板のような長尺ものを積み込むことが可能。荷 室の開口部地上高は745㎜なので、重い物を積み込むには、持ち上げる力が必要だ。
ヤリスクロス荷室収納の便利なところは、ZとGグレードにアジャスタブルデッキボード が標準装備されているので、荷室床面を2段階に調節することができ、背の高さが違う荷 物を運ぶときに便利なアイテムである。
②日産キックスの荷室サイズは「奥行900㎜×幅1,265㎜×高さ912㎜×容量423L」。ヴェゼル と比べると、キックスの方が奥行きで140㎜、幅255㎜、高さ132㎜大きい。容量も19L キックスの方が大きい。キックスの荷室の広さは、クラストップレベルの荷室容量だ。
キックスは、後席使用時で大型のスーツケースなら2個、ゴルフバッグなら3個は積むこ とができる。レジャーなどで重宝する荷室空間だ。
後席シートは、6:4の分割可倒式となっており、荷室側からレバーを引くとリアシート が倒れる。最大で奥行き1,565㎜まで拡大する。リアシートアレンジにより、長尺ものや 荷物の大きさに合わせてシートアレンジが可能だ。
キックスはほとんどの装備が標準装備になっており、唯一のオプションがラゲッジソフト トレイ。濡れた物や、ラゲッジフロアを汚すことがない。レジャーやスポーツなどに便 利なアイテムだ。
キックスの荷室開口部は広く、ラゲッジフロアの奥行きもあり、ほぼスクエアな荷室は、 荷物も積みやすい。開口部の地上高は680㎜と、大きい荷物や重い物を積み降ろしが容易 にできる。
③マツダCX30の荷室サイズは、「奥行810㎜×幅1,040㎜×高さ783㎜×容量430L」。ヴェゼ ルと比べると、奥行きはCX30が50㎜広く、幅もCX30が30㎜広く、高さも3㎜CX30の 方が大きいがほぼ同じぐらいだ。容量はCX30の方が26L大きい。
CX30は、小さなボディサイズでありながら、容量430Lの実用的な荷室スペースを確保し ている。後席使用で機内持ち込みサイズのスーツケースを4個並べて積むことが可能。ま た、海や山などレジャーで旅を楽しむ道具の積み込みも余裕のサイズだ。
リアシートは、6:4分割可倒式リアシートとなっており、背もたれにあるボタンで簡単 に倒すことができる。奥行きが1,450㎜から助手席を最前までにすると、最大で1,730㎜と 広大な荷室スペースができる。
CX30の開口部の地上高は731㎜。普通の荷物の積み降ろしはスムーズにできるが、重い 荷物を積み降ろしするには、バンパーも気にしながらだと、荷物を持ち上げるのに少し負 担がかかるかもしれない。リアゲートは電動式なので、荷物を抱えていても安心だ。
ヴェゼル 後席を倒すとフラットになる?段差は?
ヴェゼルの後席シートを倒す時は、後席背もたれ上のレバーで後席を倒すと「奥行きは、1,740㎜」に拡大する。
ヴェゼルの後席は6:4の分割可倒シートとなっており、シートアレンジにより長尺ものやキャンプ道具も余裕で積むことが可能だ。後席シートを全部倒すと、荷室の段差はほぼ無くフルフラットな状態となる。
テールゲートもバンパーの張り出しがほとんどなく、リアゲートの開口部地上高は690㎜なので、重いものなど、荷物の積み降ろしはスムーズに行うことができる。
また、ヴェゼルは、後席座面を跳ね上げることができ、全部跳ね上げるとホールディングバイクを畳まない状態で積載することができるなど、背の高い荷物も積み込むことができる。
ヴェゼルのテールゲートは、ハンズフリーアクセスパワーゲート(Zグレードのみ)で、スマートキーを持っていれば、荷物を抱えていてもハッチゲートの開閉をハンズフリーで行うことができる。
ヴェゼル 車中泊はできる?できない?
結論から言うと、ヴェゼルでの車中泊は可能だ。荷室だけで見るとあまり広そうに見えないが、ダイブダウン機構により、後席を倒すと空間が一変する。奥行きは1,740㎜に拡大し、ほぼ段差のないフラットな空間となる。
前席を最前の位置にすると、畳んだ後席との間にすき間ができる。ここに荷物などで埋め、レベルを合わせれば、奥行きは1800㎜近くになる。
つまり、180㎝未満の身長ならば車中泊ができるわけだ。二人が横に並んで寝ることは、物理的に可能だが、かなりキツキツな状態だ。一人車中泊なら余裕がある。
二人が横に寝ると、積んできた荷物をどこに置くかが問題だ。あらかじめ、荷物の大きさを考えなければならない。あとは、床に直接寝ると体が痛くなるので、マットと枕を用意すると、安楽に寝ることができそうだ。
ヴェゼルは、ライバル車の中では、意外に荷室は狭かったが後席を倒すと荷室の奥行きは、ライバル車の中では一番の広さを持つ。
そして、後席の多彩なシートアレンジで使い勝手もよく、日常の買い物から車中泊までいろいろなレジャーシーンに役立つ機能満載なコンパクトSUVだ。
購入検討中の方は、見積もり解説記事もご覧いただくのがいいだろう。
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