4月20日、LEXUSは、EV専用モデルの新型「RZ」の詳細を世界初公開した。
2030年までにすべてのカテゴリーでEVのフルラインアップを実現するというトヨタの戦略の元、誕生した、
レクサス初のEVプラットフォーム「RZ」の実力はいかに!話題の日産アリアや先駆者であるモデル3と比較しながら紹介する。
レクサスRZとは
新型RZは、LEXUS初のEV専用モデルとして、BEV(バッテリーEV)専用プラットフォームとバッテリーやモーターの最適配置により車両の基本性能を大幅に進化。
また、四輪駆動力システムの「DIRECT4」や、新しいステアリング制御とステアバイワイヤシステム採用などで人とクルマが一体となったドライビングフィールを可能にしている。
新型RZの主な特長
では、LEXUS初のEV専用モデル新型RZの主な特長を紹介しよう。
最新の電動化技術を活用した動力性能
EVである新型RZの性能でもっとも気になるのは、その動力性能と航続距離だろう。
新型RZは、71.4 kWhの電池容量とフロント150kW、リア80kWのモーターを搭載し、満充電時の航続可能距離は約450kmを予定している。
そして、DIRECT4やステアバイワイヤシステム、モーター、トランスアクスル、インバーターを一体化したeAxle(イーアクスル)と名づけられたユニットが前後の駆動系統を制御する。
DIRECT4と組み合わせたことで、走行状況に応じて駆動力を前後100対0から0対100まで、制御し、コーナーの入口では前輪側へ、出口では後輪側に変化させ直線に向けてリアのモーターが強力な駆動力を発揮させる。
さらに、全長4805mm、全幅1895mm、全高1635mmのボディに2850mmのホイールベースという余裕あるサイズになった専用プラットフォームの採用で高い運動性能を実現。
さらに、乗り心地、後席の空間にも期待が大きくなる。
独自性を追求したプロポーション
走りの躍動感を表現したスピンドルボディと呼ばれるRZのデザインは、ボリュウム感があり、サイドやリヤデザインも立体的な立体的な造形となってこれまでのLexusデザインとは異なり、空力性能とEVならではの先進的なデザインとなっている。
インテリアでは新しいステアリング制御とステアバイワイヤをレクサスとして初採用し、ステアリング操舵角を約±150°に設定することでステアリングを持ち替える必要のない運転操作を可能とした。
持ち替え不要の異形ステアリングは、メーターの配置を機能に基づき抜本的に見直すことになった。
先進安全技術とおもてなし機能
先進の予防安全技術Lexus Safety System +はまちろん、快適な移動を支える高度運転支援技術のLexus Teammateを装備する。Lexus Teammateには、アドバンストドライブ(渋滞時支援)、リモート機能付きアドバンストパークが備わる。
レクサスRZとライバルとの比較
レクサスRZのライバルとなるのは、2021年6月に発売された日産初のクロスオーバーEV「日産 アリア」、そして2019年5月に日本でも発売された「テスラ モデル3」だ。
RZの電池容量はアリアの65kWhモデルと90kWhモデルの中間である71.4kWh。したがって、走行距離もアリアe-4ORCEと比較すると中間の450kmとなり、ほとんど差がない性能といえる。
テスラのモデル3は、75 kWhのAWD(4WD)モデルで560 kmとなっておりレクサスRZやアリアより良い数値となっている。
新型RZの主要諸元比較
数字 | 項目 |
全長/全幅/全高(mm) | 4,805/1,895/1,635 |
ホイールベース(mm) | 2,850 |
電池容量(kWh) | 71.4 |
航続距離(km) | 約450 |
出力(kW) | F150/R80 |
※新型RZの主要諸元は日本仕様のプロトタイプ
新型RZのライバルの主要諸元比較
日産 アリア | 日産 アリアe-4ORCE | テスラ モデル3デュアルモーター AWD | |
全長/全幅/全高(mm) | 4,595/1,850/1,655 | 4,595/1,850/1,655 | 4,690/2,090/1,440 |
ホイールベース(mm) | 2,775 | 2,775 | 2,880 |
電池容量(kWh) | 65kWh/90kWh | 65kWh/90kWh | 75 kWh |
航続距離(km) | 65kWh:45090kWh:610 | 65kWh:43090kWh:580 | 560 |
出力(kW) | 65kWh:16090kWh:178 | 65kWh:25090kWh:290 | 未公表 |
※モデル3の車幅はミラーを含む
ただ、価格を踏まえると、コストパフォーマンスなどは日産アリアの方が優れていると判断している。下記の記事から、ご覧いただきたい。
まとめ
新型RZの価格はまだ公表されてないが、同時期に発表されたトヨタのbZ4X 4WDモデルが650万円であることからそれ以上の価格になるのは確実。いずれにしても本格的に市販が始まるレクサス、そしてトヨタのEV戦略に目が離せない。
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