トヨタの大ヒットコンパクトカーであるヤリスをクロスオーバーSUV化し、ヤリスと共に人気を集めているヤリスクロス。
2024年1月にマイナーチェンジ(一部改良)での発売が濃厚であると期待されており、2023年5月にインドネシアで大きくデザインを変更した新型ヤリスクロスの初公開があった。
これまでのトヨタの慣習からすると、インドネシア版ヤリスクロスに採用されている変更点は、日本版ヤリスクロスのマイナーチェンジ(一部改良)にも反映される可能性が高いと考えられる。
本記事では、現行ヤリスクロスオーナーの抱く不満点が、マイナーチェンジ(一部改良)によって期待される変更点について7つ解説していく。
個性的なフロントデザインが大幅変更

現行型ヤリスクロスと言えば、宇宙人とも呼ばれる個性的なヘッドライトデザインが特徴である。その特徴的すぎる見た目から、購入を躊躇っているユーザーも多くいるようだが、ヤリスクロスのマイナーチェンジ(一部改良)によって見た目が大きく変更される可能性が高い。

上記の画像は、2023年5月に公開されたインドネシア版の新型ヤリスクロスである。ご覧の通り、これまで世界中で販売されてきたヤリスクロスのデザインから大きく変更されていることが確認できる。
トヨタの人気SUVであるRAV4やカローラクロスのように、迫力あるフロントフェイスとなっており、SUVらしいデザイン要素を取り込んで万人受けするデザインになったと言えるだろう。
この変更がそのまま日本仕様に導入されるとは断言できないが、可能性は十分にあり得る。
インテリアのチープ感がなくなる

現行型ヤリスクロスのインテリアは、全体的にプラスチック感が目立つデザインとなっている。画像は最上位グレードZのものであるが、最上位にもかかわらず高級感が感じられない。
ヤリスクロスは2022年の一部改良で、アドベンチャー・GRSPORTという2つのグレードを新設定して内装の質感を向上させている。それでも「内装のチープ感が目立つ」というユーザーの不満が払拭されることはなかった。

上記の画像は、インドネシア版新型ヤリスクロスのインパネデザインだ。シフトレバー周辺にピアノブラック塗装の加飾パネルを採用しており、上質感が増したデザインとなっている。
また、インパネ部分に青色LEDライトが横一線に繋がっているのが確認できるが、新型プリウスに採用されたイルミネーション通知システムを新型ヤリスクロスでも採用しているように見える。
この変更点が日本仕様のヤリスクロスマイナーチェンジ(一部改良)に導入されれば、これまでユーザーが抱えてきた内装のチープ感という不満を一気に払拭できる変更と言えるだろう。
シートデザインや後席の居住性の変更

ヤリスクロスでは、特徴的な配色のシートデザインを採用している。ネット上では「おじいちゃんの座椅子」と揶揄されるような古臭いデザインが、ユーザーの不満に繋がっている。
エクステリアは「宇宙人」と先進的すぎるデザインを揶揄され、インテリアは「おじいちゃんの座椅子」と昭和レトロなデザインで釣り合いが取れていない。
下位グレードではブラック一色の内装デザインを採用しているため、マイナーチェンジ(一部改良)では上位グレードでも攻めすぎない落ち着いたデザインの採用を期待したい。
アームレスト装備

ヤリスクロスは、全グレードでアームレストが標準装備されておらず、オプションで追加する必要がある。
オプションで追加したアームレストは、シート側面に直接取り付けるタイプとなっており、シートの角度調整に応じてアームレストの角度も一緒に変わってしまうという欠点がある。
ヤリスクロスのマイナーチェンジ(一部改良)では、アームレストを標準装備とし、据え置き型のアームレストとすることで利便性の向上を期待したい。
荷室スペースの拡大

ヤリスクロスの荷室容量は390Lあり、カタログには「クラストップレベルの大きな収納力」と謳っている。ヤリスクロスと同じクラスのSUVとしては、キックス・ライズ・ヴェゼル・ジムニーシエラ・CX-3などが挙げられる。
それぞれのライバル車の荷室容量は、以下の通りである。
- トヨタライズ:449L
- 日産キックス:423L
- ホンダヴェゼル:393L
- スズキジムニーシエラ:352L
- マツダCX-3:350L
ライズ・キックス・ヴェゼルの方がヤリスクロスより大きい荷室容量を確保しており、クラストップレベルどころか平均的な荷室容量と言える。
ヤリスクロスがクラストップレベルを謳うのであれば、マイナーチェンジ(一部改良)で荷室スペースの拡大を行い、利便性の向上を期待したいところだ。
ヤリスクロスの荷室寸法は?フラットになる?容量はどのくらい?
下位グレードの装備を充実

現行型ヤリスクロスは、下位グレードの装備があまりにも貧弱すぎるのが欠点である。ヘッドランプでは、最上位グレードZがフルLEDヘッドランプを標準装備しているにもかかわらず、下位グレードX・Gではハロゲンヘッドランプを採用。
価格的にライバルとなるホンダヴェゼルやマツダCX-3では、下位グレードでも全車LEDヘッドランプを採用している。軽自動車ですらほとんどの車種でLEDヘッドランプを採用しており、ヤリスクロスの下位グレードは装備のチープ感が非常に目立つと言えるだろう。
装備が貧弱なのはヘッドランプだけではない。
ホイールは16インチスチールホイールの採用に留まり、樹脂フルキャップが安っぽさを際立たせている。ライバルであるホンダヴェゼルやマツダCX-3では、下位グレードにも16インチアルミホイールを採用しており、エクステリアの上質感では現行型ヤリスクロスは大きく遅れを取っていると言えるだろう。
さらに現行型ヤリスクロスはエアコンがマニュアル式となっており、軽自動車の下位グレード並みの装備となっている。
ヤリスクロスのマイナーチェンジ(一部改良)では、LEDヘッドランプに加え、アルミホイールやオートエアコンくらいは採用してもらいたいと期待している。
パワートレインの変更

ヤリスクロスはベースがヤリスということもあり、直列3気筒1.5Lガソリンエンジンと直列3気筒1.5Lハイブリッドエンジンの2種類を採用している。
直列3気筒エンジンでは直列4気筒エンジンと比べて振動が大きくなり、特にガソリン車だと「エンジン音がうるさい」というユーザーの不満が出ている。
また、コンパクトカーであるヤリスの場合は直列3気筒1.5Lガソリンエンジンでも、コンパクトカーゆえに速さを実感できる走行フィールが感じられるが、ヤリスクロスの場合は車体重量が100kg増えているにもかかわらずコンパクトカーヤリスと同じパワートレインであるため、走行性能に不満を感じているユーザーもいるだろう。
1.0Lターボエンジンを搭載するライズにも加速性能では劣っているため、マイナーチェンジ(一部改良)では直列4気筒やターボ仕様の採用を期待したいところだ。
ヤリスクロスがマイナーチェンジへ!外装と内装と装備など大変更だ
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