トヨタヤリスは、コンパクトなサイズながら、驚くくらいの広い荷室サイズを持つ。本記事では、通常時の荷室サイズ(寸法)、荷室容量、ライバル車たちとの荷室サイズ比較、後席を倒したときにデッキボードなどがフラットになるのか詳しく紹介する。
ヤリス後席使用時の荷室寸法は?容量は?

ヤリスの後席使用している時の荷室サイズだが、アジャスタブルボード非装着の場合の荷室サイズは、「奥行き630㎜×幅1,153㎜×高さ831㎜(4WDは692㎜)×容量209Lとなる。また、アジャスタブルデッキボード装着時の高さは、上段時692㎜、下段時830㎜となる。
ヤリスの荷室は、開口幅が広いので、荷物の出し入れが容易にできる。荷室は張り出したものが無く、それほど広くはないが、使い易いスペースだ。ヤリスのZグレードに標準装備となるアジャスタブルデッキボードだ。
荷室を2段にして荷物を積むことが可能だ。アジャスタブルデッキボードは、自立式なので下収納への荷物の出し入れも簡単にできる。
ヤリスの荷室容量は、2WD車は270L、4WD車は209L(VDA方式)。決して広いと言えない容量だが、後席使用の状態で、キャリーバッグ(機内持ち込みサイズ)だと、余裕で3個なら荷室に収まる。
ヤリスの荷室スペースは限られているが、日常使いで買い物の荷物を積み込むことはもちろん、レジャーなどのアイテムを積むにもそこそこ使える。
ヤリス ライバル車たちの荷室サイズは?

ヤリスは、荷室開口部は広く、荷室も左右の張り出しが大きくないので、日常使いでは問題のない荷室空間を持つが、「ライバルと比べるとどのような違いがあるのだろうか?」。
こちらで比較していただき、ヤリスの荷室特徴を理解して頂ければと思う。
ヤリスの荷室サイズは、アジャスタブルデッキボード非装着の場合「奥行き630㎜×幅1,153㎜×高さ831㎜(4WDは692㎜)となっている。また、地面から荷室までの高さが700㎜なので荷物の積み降ろしがスムーズで楽に行える。
では、このヤリスのライバル車となる3台はどのようなサイズになっているのだろうか。
①日産ノートの荷室サイズ(寸法)は、「奥行630㎜×幅1,025㎜×高さ840㎜×荷室容量2WD 340L(4WDは260L)。
ノートは、先代モデルより、全長が短くなっているが、荷室容量は若干だが広くなって いる。容量は、2WDで340L、(4WDは260L)となっており、それでもコンパクトクラス の中では、トップクラスの容量を持つ。
また、荷室内の左右のタイヤホイールの張り出し部分を抑える工夫がされており、 荷室スペースを稼ぐようになっている。後席使用時で、小型スーツケース(550㎜×400 ㎜×250 ㎜)なら4つは入る。荷室開口部も広く、スムーズに荷物の積み降ろしが可能 だ。
現行ノートの車体サイズは、小さくなっているが、荷室340Lは優秀だ。ノートで、荷物 スペースを求めているのならば、2WD車を選ぶと良い。
②ホンダフィットの荷室サイズ(寸法)は、「奥行650㎜×幅1,000㎜×高さ840㎜×容量330L 」。
現行フィットの収納の特徴は後席のシートアレンジにより、サーフボードのような長尺も のや自転車など大きい荷物も積むことが可能だ。では、後席使用時の荷室はどうなのか。
フィットの荷室エリアの容量は330L、コンパクトクラスの中でも広い方になる。
地上から荷室までの高さは600㎜。腰の高さぐらいにリアゲートがあり、開口部も広く低 いので、背の低い人でも荷物の積み下ろしが楽にできる。
ヤリスのライバル車3台の中で、荷室などのスペースやコンパクト車としての使い勝手と してはフィットの総合力はすばらしい。
③スズキスイフトの荷室サイズ(寸法)は、「奥行675㎜×幅1,140㎜×高さ870㎜×容量265L 」。
現行モデルは、荷室に重きを置いたモデルではないが、先代モデルより、荷室容量が向上 した。コンパクトボディでありながら、5名乗車で265Lの容量(ハイブリッド車は178L) を確保している。小型サイズのスーツケースなら横に2つ積んでも左右に若干の余裕があ る。
開口部は広く、高さも715㎜なので、日常の買い物、家族と連泊の旅行やレジャーにも十 分対応できる容量で、荷物の積み降ろしも楽に使える。
ハイブリッドSZグレードの荷室容量は178Lと、ガソリン車と比べるとかなり荷室容量が 小さく荷室重視ならば、ガソリン車の方が使い勝手が良い。
荷室の容量だけでみると、日産ノートに軍配が上がるが、ヤリスやそのライバル車3台ともコンパクトクラスながら、日常使いでの荷室の積載能力は高いので、使い勝手が悪いわけでもない。好みで選べるだろう。
ヤリス後席を倒すとフラットになる?段差は?

ヤリスは、後席シートを倒す場合、後席背もたれの上部のロック解除ボタンを押すことで後席背もたれを倒すことができる。この時、荷室スペースは、「奥行1,430㎜」まで拡大できる。
ヤリスの後席は6:4分割シートとなっており、後席全部を倒すと、荷室スペースが広がる。この6:4のシートをアレンジすれば、ゴルフバッグなどの大物荷物も積み込むことが可能だ。
テールゲートは、開けた時に後方の張り出しがあまりないので、狭い場所での開閉がしやすい。また、地面から荷室までの高さは700㎜なので、大きな荷物や重量物、長尺物も積みやすい。
ヤリスの後席を倒すと荷室の床面の方が低いので段差が130㎜ほどできる。この場合、ハイブリッド車のZグレードやZグレード(2WD)に標準装備のアジャスタブルデッキボードを上部に設置すると、倒した後席との段差がフラットになる。
後席は6:4に分割されており、シートアレンジで色々な荷物を積むことが可能だ。今は、キャンプ用具もコンパクト化されているので、二人でキャンプに行くのであれば、キャンプ用具も十分積み込むことは可能であろう。
ヤリスはコンパクトでありながらも後席のシートアレンジで見た目より積める物が多い。日常の買い物からレジャーに至るまでヤリスでフレキシブルに活動することができる。
ヤリス車中泊はできる?できない?
この車での車中泊はできない。それはヤリス自体、車中泊に向いてないからだ。実際、後席を倒すと奥行きは、1,430㎜となる。だが、倒した後席と荷室の段差がある。これでは、大人一人が横になること自体に無理がある。
上級クラスのZグレードであれば、標準装備のアジャスタブルデッキボードで後席を倒した荷室との段差をフラットにすることができるが、スペース的に狭さは変わらない。
そもそも、車中泊ができる車体の大きさや車の造りになっていない。どうしても車中泊しなければならないのなら、割り切って前席シートを倒して寝た方が良いかもしれない。
ヤリスは、買い物の荷物を積んだり、レジャーで必要な荷物を効率的に積み込むなど、日常で使い易いコンパクトカーだ。
コンパクトサイズでありながら優れた走行性能と安全装備が充実したヤリスは、残念ながら車中泊には向かない車だ。
ヤリスは、限られた荷室スペースやシートアレンジを有効に使うことがヤリスを上手に使いこなす秘訣かもしれない。
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