トヨタプリウスは、コンパクトサイズながら、驚くくらいの広い荷室サイズを持つ。
本記事では、通常時の荷室サイズ(寸法)、荷室容量、ライバル車たちとの荷室サイズ比較、後席を倒したときにデッキボードなどがフラットになるのか詳しく紹介する。
プリウス 後席使用時の荷室寸法(サイズ)は?容量は?

プリウスの後席を使用している時の荷室サイズは、「奥行き800mm×幅1130〜1160mm×高さ680mm」。荷室容量は410Lであり、9.5インチゴルフバッグであれば2個、一般的なスーツケースも2個まで積むことができる広さを有している。
ちなみにKINTO専用車であるUグレードの場合は、荷室容量が422Lまで拡大しているためG・Zグレードよりも使い勝手が向上していると言えるだろう。
先代モデルのプリウスは「奥行き890mm×幅930〜1370mm×高さ710mm」であり、新型プリウスは全体的に荷室サイズが縮小されている。
新型プリウスはラゲッジ床面を最大限に下げることで、広々とした荷室空間を確保しており、開口部地上高が730mmであるため大型のスーツケースなども出し入れしやすい設計となっている。
荷室内は張り出したものが無いため、驚くほど広くはないが使い易いスペースだ。
プリウスの荷室スペースは限られているが、日常使いで買い物の荷物を積み込むことはもちろん、週末のレジャーアイテムを積む場合でも問題なく使えるだろう。
プリウス ライバル車たちの荷室サイズは?

プリウスは荷室の開口幅が広く、使い勝手の良い実用的な荷室空間を持つが、「ライバルと比べるとどのような違いがあるだろうか?」。
こちらで、比較をしていただき、カローラスポーツの荷室特徴を理解していただければと思う。
「プリウス奥行き800mm×幅1130〜1160mm×高さ680mm×荷室容量410L」
①日産ノートの荷室サイズ(寸法)は、「奥行き630㎜×幅1,025㎜×高さ840㎜×荷室容量2WD 340L(4WDは260L)。ノートは、先代モデルより全長が短くなっているが、荷室容量は若干だが広くなっている。容量は2WDで340L(4WDは260L)となっており、それでもコンパクトクラスの中では、トップクラスの容量を持つ。
②ホンダフィットの荷室サイズ(寸法)は、「奥行き650mm×幅1,000mm×高さ840mm×容量330L」。現行フィットの収納の特徴は後席のシートアレンジにより、サーフボードのような長尺ものや自転車など大きい荷物も積むことが可能だ。では、後席使用時に荷室はどうなのか。
フィットの荷室エリアの容量は330L、コンパクトクラスの中でも広いほうになる。地上から荷室までの高さは600mm。腰の高さぐらいにリアゲートがあり、開口部も広く低いので、背の低い人でも荷物の積み下ろしが楽にできる。
プリウスのライバル車の中で、荷室などのスペースやコンパクトカーとしての使い勝手としてはフィットの総合力は素晴らしいと言えるだろう。
③スズキスイフトの荷室サイズ(寸法)は、「奥行き675mm×幅1,140mm×高さ870mm×容量265L」。現行モデルは荷室に重きを置いたモデルではないが、先代モデルより荷室容量が向上した。コンパクトボディでありながら、5名乗車で265Lの容量(ハイブリッド車は178L)を確保している点も優秀だ。小型サイズのスーツケースなら、横に2つ積んでもまだ左右に若干の余裕があるくらいである。
開口部は広く、高さも715mmなので、日常の買い物・家族と連泊の旅行やレジャーにも十分に対応できる容量で、荷物の積み下ろしも楽に行える。しかし、ハイブリッドSZグレードの荷室容量は178Lであり、ガソリン車と比べるとかなり荷室容量が小さくなるため、荷室の広さ重視で考えるのならガソリン車の方が使い勝手が良い。
④カローラスポーツの荷室サイズ(寸法)は、「奥行き730mm×幅960mm×高さ610mm×荷室容量352L」。プリウスと近いボディサイズではあるが、全体的にプリウスよりも荷室サイズは狭く、荷室容量も小さい。
プリウスは、よく比較されるライバル車と比べて荷室サイズ・荷室容量共に大きいため、より多くの荷物を積むことが可能なサイズ感であることが分かった。
荷室高さではフィットやスイフトに軍配が上がるが、奥行きや幅ではライバル車に勝っているため、長物などを積み込める点で利便性が高いと言えるだろう。
プリウス 後席を倒すとフラットになる?段差は?

トヨタのプリウスは、後部座席を倒せば、より多くの荷物を載せることが可能になる。
後部座席を収納した状態にすると、必要十分に長かった荷室の奥行きがさらに長くなる。
後部座席を倒した状態での奥行きの長さは、およそ1455mmだ。
後部座席を使用している状態よりも、655mm奥行きを長くすることができる。
後部座席を倒せば荷室の容量が広がる乗用車の場合、問題になることがあるのは、座席を倒した時の状態だ。
フラットな状態になるのが荷室としては理想的で、段差ができてしまうと荷物を収納しにくくなってしまう。
先代モデルのプリウスは、後部座席を収納した場合、荷室との間に約80mmほどの大きな段差が発生しており、完全にフラットな状態にはならなかった。
しかし、現行の新型プリウスでは段差がほとんど感じられず、ほぼフルフラットになると言って良いだろう。
重い荷物を積み込む際に段差が無いため、スムーズな出し入れが可能だ。
新型プリウスは後部座席の背もたれ部分が、ほんのわずかだが斜めの状態になっているのが確認できる。
とはいえ、荷物を載せる位置や向きに気を使うこと無く、安定した状態で荷物を運ぶことができるだろう。
プリウス 車中泊はできる?できない?

結論から言うと、プリウスでの車中泊は可能ではあるが、若干厳しいと言える。
後部座席を倒すことで、奥行き1455mm×幅1130〜1160mm×高さ680mmの空間を確保できる。
荷室に対して体を斜めにして寝転べば、身長170cm前後の男性でも足を伸ばして車中泊することができるだろう。
新型プリウスは、ほぼフルフラットな状態を再現できるようになったため、横になったときの寝心地としては違和感を感じずに眠れそうだ。
しかし、荷室高が680mmと低めに設定されているため、座る行為に関しては天井が低くて厳しいと言える。
車内で食事をする場合には、前席に移動するなどの工夫が必要になるだろう。
とはいえ、新型プリウスにはセンターコンソール後部とラゲッジルームにAC100V(1500W)のアクセサリーコンセントを備えているため、電源が使えるのは車中泊を快適にする大きな要因となるだろう。
火を使わず、電気ポットやホットプレートなどを使うことができるため、プリウスはライバル車に比べて車中泊に向いている車と言える。
プリウスで車中泊を考えているのであれば、大人一人がやっとのサイズ感であることは知っておいてほしい。