日産は、2022年7月25日に人気SUV「エクストレイル」を日本で発売する。
今回は、実際に車を見て感じた感想、販売形態などを分析して、後悔しないために注意すべきと考えたポイントを紹介する。
日産エクストレイルの価格をさらりと確認!

1.5L e-POWER | 2WD(FF)(円) | 4WD(円) |
S | 3,198,800 | 3,479,300 |
X | 3,499,100 | 3,799,400 |
X 7人乗り | 設定なし | 3,930,300 |
G | 4,298,800 | 4,499,000 |
新型エクストレイルを買う前に後悔しないよう覚えておきたいこととは?

新型エクストレイルの注意14点
- 4WDで購入したい
- ライバルで非採用の装備に注目したい
- ナンバー灯はハロゲン式
- ハイビームアシストが標準となる
- デザインは海外仕様と異なる
- 荷室はそれなりに段差がある
- 二列目シートは前後に動かせる
- 三列目シートは緊急用で狭い
- 夏はシートが蒸れの原因となる
- トノカバーはオプションで高額
- パドルシフト非採用
- BOSE+ガラスルーフはオプションとなる
- ルーフレールは購入したい
- 納期が長くなるかもしれない
- 残価設定クレジットの増加するコスト負担
新型エクストレイル注意点①4WDで購入したい

悪路走破性能などオフロードSUVとしての性能を評価して購入されるのがエクストレイル。中古車市場でも2WDより4WDの方が人気を集める。
多くの場合、4WDの方がリセールバリューが高い状況で、売却することが可能だ。5人乗り、7人乗りに関しては、必要に応じて選べば問題ない。
新型エクストレイル注意点②ライバルで非採用の装備に注目したい

新型エクストレイルは、先代から大幅に価格を値上げ。車両本体価格は、RAV4より30万円ほど高額である。
しかし、ライバルSUVで採用されていない装備を採用。下記の点は大きな商品力向上になるだろう。
ライバルSUVにない装備
- フルTFTメーター地図表示対応
- 7人乗りシート
- 3ゾーンフルオートエアコン(運転席・助手席・後席)
- 後席ウィンドウ用サンシェード
手強いライバルのRAV4、ハリアー、フォレスターでは、上記の内容を非採用としている。
新型エクストレイル注意点③ナンバー灯はハロゲンランプとする

新型エクストレイルは、ナンバー灯(ライセンスランプ)に茶色で点灯するハロゲン式を採用する。
近年は、先進的な印象を演出するために、白色で点灯するLEDランプをナンバー灯に採用する車が多い。これらを比べると、やや古臭い車のように見えてしまうから、残念だ。
新型エクストレイル注意点④ハイビームアシストが標準装備となる

新型エクストレイルは、上位グレード含めて、残念ながらライトシステムを「ハイビームアシスト」標準装備とする。これは、俗に言うオートマチックハイビームのことで、対向車などを検知し、ロービームとハイビームの切り替えを自動で行うものだ。
上位グレードGでは、アダプティブLEDヘッドライトシステムをオプションで採用する。これは、対向車などを検知してハイビームを可変で遮光し、できる限り長い時間ハイビームを使用するシステムだ。山道へのドライブなど暗い道で運転をする方は、装備しておきたい内容である。
アダプティブLEDヘッドライトシステム(オートレベライザー付)11,000円
新型エクストレイル注意点⑤デザインは海外仕様と異なる

新型エクストレイルは、中国仕様の車両だと、フロントのVモーショングリルにメッキパーツを大きく配置する。ヘッドライトと独立したデザインで、無骨なデザインを強調。迫力を重視するデザインとなっていた。

対して、日本仕様は、Vモーショングリル部分をブラックとし、フロントグリルの存在を控えめにし、全体的な一体感を重視するデザインとなる。
ネット上では、海外仕様の画像を多く掲載されている。混同しないように注意しながら購入の検討を進めよう。
新型エクストレイル注意点⑥荷室はそれなりに段差がある

新型エクストレイルの荷室
新型エクストレイルは、左右に大きく拡大された広大なラゲッジスペースを持つ。

荷室中央にやや段差が確認できる
さらに、三分割で積載する荷物に合わせたレイアウトが可能で、後席を倒すと広大なラゲッジスペースが広がる。
しかし、荷室と後席シートの間に段差が生まれてしまう。これは、荷室の利便性が重要視されるSUVでは、強く懸念される弱点となる部分で、ご注意いただきたい点となる。
分厚いマットなどを使い、段差を吸収してやることで、車中泊はそれなりに可能なスペースとなる。

新型エクストレイル注意点⑦二列目シートは前後に動かせる

新型エクストレイルは、5人乗りと7人乗りが設定される。

乗車定員の違いによって、車両サイズに違いは出ない。7人乗り、5人乗り共に、二列目シートは前後に動かして、空間を調整することが可能である。
後席乗員の膝前スペース、荷室のスペースを状況に応じて、調整することができる。
プラットフォームを共有する新型アウトランダーとRAV4PHEVを比較した動画を見ると、二列目シート、三列目シートのイメージが把握できるようになっている。
新型エクストレイル注意点⑧三列目シートは緊急用

新型アウトランダー7人乗り
新型エクストレイルは、7人乗りの車両で3列目のシートを用意する。
後席2列目シートを前に移動させて、少し畳んで、乗り込んでいくのだが、乗り込みスペースが非常に狭い。
そして、膝前空間、頭上空間、シート座面長など、いずれも不満を覚えるもので、とても乗車は難しいと感じた。
子供なら多少我慢できるレベルかもしれないが、やはり緊急用という位置付けで3列目シートはイメージして購入するのがいい、大きな期待は禁物だ。
新型エクストレイル注意点⑨夏は本革シートが蒸れの原因となる


新型エクストレイルは、上位グレードで本革シートを標準装備する。しかし、ハリアー、RAV4などに採用されるベンチレーション機能は、非採用となる。
このため、夏場はシート座面に接する背中やお尻が蒸れて不快な思いをすることになる。革シートで、ベンチレーションが欲しいなら他車種の検討を。新型エクストレイルを外せないなら、あえて下位グレードを選択し、ファブリックシートで購入するのがいいだろう。
お勧めしたい購入の見積もり内容は、別記事で紹介している。
新型エクストレイル注意点⑩トノカバーはオプションで高額

ディーラーオプション:トノカバー
新型エクストレイルは、大きなラゲッジを持つが、バックドアを閉めた状態で、窓から覗くと少し積載している荷物が見えてしまう。
盗難防止の観点からラゲッジを隠したないなら、トノカバー29,800円を購入したい。ヘッドライトオプションなどと同じくらい高額なのは、気になるところだ。
新型エクストレイル注意点⑪パドルシフト非採用とする

パドルシフトが採用され手元でシフトダウンなどが可能
新型エクストレイルは、海外仕様の「1.5リットルDOHC 12バルブ可変圧縮ターボ(VC-Turbo®)3気筒エンジン」車両で、ハンドル裏にパドルシフトを採用。ハンドルから手を離さず、変速操作を行うことが可能だ。
しかし、日本で販売されるe-POWERにおいては、パドルシフトを非採用とする。ノートオーラーNISMO(e-POWER)でも、パドルシフトを非採用としている。
現在、日産はe-POWERに対して、パドルシフトの設定を行わない方針をとっている。
勘違いして車を買うことがないように、注意点として紹介となる。
新型エクストレイル注意点⑫BOSE+ガラスルーフはセットオプションとなる

新型エクストレイルは、上位グレードGのみパノラミックガラスルーフ(電動チルト&スライド、電動格納式シェード付)を購入することができる。
ただし、高額なセットオプションで、
BOSEサウンドシステム+パノラミックガラスルーフ(電動チルト&スライド、電動格納式シェード付)+ルーフレール
297,000
で購入する必要がある。
コストが大きく増えてしまうから、注意したい。
単体で、10万円程度で、購入できる内容も用意してくれると嬉しいところ。
新型エクストレイル注意点⑬ルーフレールは購入すべき

新型エクストレイルは、多くの荷物を積載するオフロード使用で、信頼を集めている車両で、このことからも、ルーフレールは購入がお勧め。見た目としてもシルバー色でアクセントになるもので、購入しない理由はないだろう。
売却時もルーフレール装着車の方が喜ばれる傾向にあり、リセールバリュー面で購入しておく選択の方が無難となる。
メーカーオプションは、基本的に車を買うときしか購入はできない。重ねてとなるが、買っておくべきだ。
新型エクストレイル注意点⑭納期が長くなる可能性あり
事項 | 日程 |
先行予約 | 6月15日 |
発表 | 7月20日 |
発売 | 7月25日 |
メーカー自身も生産できる台数が正確に見通せない状況で、前後する可能性がある。待望のフルモデルチェンジということで、注文が集中して納期が長くなる可能性もあるだろう。
他メーカーの人気SUVは、1年以上の納期となっているため、日産新型エクストレイルへ顧客が流れてくる可能性が高い。2022年夏時点で、ライバルのRAV4、ハリアー、カローラクロスなどは、ハイブリッドだと納期が一年以上で、受注停止となっている販売会社が多い。こういったことからも、急激な速度で納期が長期化してくる可能性もある。
新型エクストレイル注意点⑮残価設定クレジットの大きなコストに注意
販売会社で利用することができる残価設定クレジット(残クレ)の支払いプラン一例を確認しよう。
項目 | 金額(円) |
頭金 | 509,000 |
毎月支払い金 | 53,300 |
手数料 | 434,000 |
支払い総額 | 5,800,600 |
手数料は、残価設定クレジットという商品を利用することで、発生する余計な支払いの金額である。現金払いより、単純に434,000円多く払う必要があるから、利用は慎重に検討すべきだ。
記載している残クレのプランは、手数料率が4.9%となっている。銀行のカーローンを利用した方が、多くの場合コストは安くなる。さらに、愛車を高く売却して、少しでも頭金の足しにしたい。車を売る正しい手順を理解することが大切だ。
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