ホンダは、2022年2月に新型ステップワゴン(STEPWGN)の先行予約受付を開始する。価格は、2,998,600円~3,846,700円。
こちらの記事は、見積もり総額、外装内装デザイン、車両サイズ、グレード別の主要装備、オプション、SPADAを買うべき理由(オススメグレード)、値引き、注意点などの内容を紹介する。
私は、消費者有利な自動車市場を目指すYUSAです。
2022年5月に発売開始へ!ホンダ新型ステップワゴンについて

ステップワゴンは、1996年に初代を発表。今回のフルモデルチェンジ版は、6代目となる。
トヨタ新型ノア・ヴォクシーの発売が1月13日にあり、今後もライバル関係として競争が期待される。

新型ステップワゴンは2つの大きくことなるグレードを設定する
新型ステップワゴンのグレード展開は、下記の通り。
新型ステップワゴン(2022年) |
・AIR |
・SPADA ・SPADA PREMIUM LINE(高級版) |
大きくAIR、SPADA二つのグレード構成で、SPADA PREMIUM LINE(高級版)は、SPADAの内装をプレミアム化したグレードだ。
6代目となる新型ステップワゴンの外装デザインはSPADAとAIRで大きく異なる!
フロントやサイドは非常に美しくシンプルだ

新型ステップワゴンは、初代のデザインを感じさせるエクステリアで、無駄を剃り落としており、非常にシンプル。特に「STEP WGN AIR」は、無駄な造形を持たないデザインだ。これにより、新型にて、窓のベルトラインを上に引き上げ、フロントAピラーを従来型から70mm後退させた、デザインの変化を強く感じることができる。ミニバンの生活臭を減らした今回の変化は、個人的に非常に好みだ。アメ車のバンのように美しく見える。この辺りは、新型ノア・ヴォクシーに無い魅力となる。

もう一つの、「STEP WGN SPADA」は、AIRのシンプルから相反し、エアロ形状のデザインを多用する。特に、フロントのナンバープレート下、ロアグリル部分は拡大しており、AIRと大きな違いが確認できる。これらの影響により、前後サイズをそれぞれ20mm拡大。バンパー地上高も10mm低くなる。この他、HONDAエンブレムを配置するフロントグリルを大型化。ホイールのカラーをAIRから差別化する。ホイールは、AIR&SPADAで16インチアルミホイールを標準装備とする。

次に、ヘッドランプ。新型ステップワゴンは、白色L字で点灯する部分がデイライト兼車幅灯(クリアランスランプ)。ウインカーは流れるシーケンシャルターンランプで、白色点灯が消えて反転発光する。ヘッドランプは、SPADA Premium Lineにて、ハイビームをできる限り積極的に使用するアダプティブドライビングビームを標準装備する。この他のグレードは、オートハイビームになる。
リヤは先進感をしっかりと採用する

次にリヤだが、こちらも無駄を剃り落としたデザインで、とても美しい。四角いボディ形状を持ちつつも、角は丸みを持っており、優しさ、美しさを感じられる。AIRではバンパー部分を塗り分けし、SPADAではリヤスポイラーを採用する差別化が確認できる。

テールランプは、スモークレンズにライン発光を採用する先進的なデザインだ。浮かび上がるようなデザインが、とても目新しい。縦型テールランプを踏襲したのは、ステップワゴンらしく個人的に好感だ。新型ノア・ヴォクシーは、トレンドの一文字テールランプを採用する。両車で迷っている方は、下記の記事をご覧いただきたい。
STEPWGN 内装はオデッセイのように高級感を持つところもある
インテリアは4パターンとなる!通気性に注目を!!

新型ステップワゴンの内装は、次の通り設定される。
グレード | カラー | 素材 |
AIR | グレー ブラック | ファブリック |
SPADA | ブラック | ファブリック&プライムスムース(合皮) |
SPADA Premium Line | ブラック | スエード調レザー&プライムスムース(合皮) |
男らしさや上質感を向上するなら、SPADAがオススメ。なぜなら、合成皮革とファブリックのコンビシートを採用し、上質感を向上するからだ。
夏場の通気性を重視するなら、座面部分をファブリック素材とするAIR、SPADAを選ぶべきだ。なぜなら、SPADA Premium Lineは、座面部分にスエード調レザーを採用する。見た目の上質感を向上するものだが、通気性が絶対に悪い。スエード調レザーは、夏場お尻が群れて暑く、冬場は冷たくなるものだからだ。(下記の画像は、AIRの前席シート)

上記の画像は、AIRの後席シート。人の感性によっては、チープと感じる可能性もある。上質感を向上するSPADAのシートは、この後で確認して欲しい。
インテリアはHONDAらしく水平貴重で広々と!高級感もあるぞ!

前席のインテリアは、実にホンダらしい造形で、中央の大きな画面から助手席側へ水平貴重に広がりを感じさせるデザインとなる。ハンドルは、新型シビックと同じデザインだ。ハンドル奥の運転メーターは、10.25インチデジタル表示となる。

シフトレバーは、新型においてスイッチ式を採用し、中央エアコン吹き出し口下に配置する。この左に、エアコン操作類のスイッチも配置するが、ややスイッチ類が多く感じる。色による識別も無いため、操作時は迷いが出るだろう。所有した場合、操作感に不満がでる可能性が非常に高く、不安な部分だ。
後席シートは自由にアレンジ可能!さらに車酔いを防ぐ設計が素晴らしい

新型ステップワゴンの二列目シートは、家族に合わせて柔軟に変化する。二列目キャプテンシートは、前後左右(360度)に大きくスライドさせて、自由自在に位置調整が可能。前後の位置調整は、外側レールで610mm、内側レールで865mmも対応する。中央への位置寄せは、右側シートが75mm対応、左側シート115mm対応する。

一つのシートを真ん中前方に寄せて、幼児を乗車させることもできる。さらに、二列目シートには、太腿裏を支えるオットマンを採用し、くつろぎ空間を提供する。肉厚なヘッドレストのデザインは、オデッセイ譲りのもので見た目が良い。

また、一列目、二列目のシートを水平基調に配置。乗員の視界、水平感覚を確保することで、三列目シートに座っていても、車酔いが起きにくいよう配慮する。

新型ステップワゴン 車両サイズは大きく拡大し3ナンバーサイズとなる!運転は難しくなるかも?

全長×全幅×全高(AIR) | 4800×1750×1840mm |
全長×全幅×全高(SPADA) | 4830×1750×1845mm |
全長×全幅×全高(ノア・ヴォクシー) | 4695×1730×1895mm |
ホイールベース | 2890mm |
先代の5ナンバーサイズから、新型は3ナンバーサイズへ拡大。特に、全長110mm、全幅60mmの拡大は、大きな変更だ。当然、運転の取り回し性は低下するし、小さな車庫には入れにくくなる。
ライバルの新型ノア・ヴォクシーも5ナンバーサイズから3ナンバーサイズへ拡大される。このためサイズ拡大は、必然的な流れとも言えるが、日本ユーザーとしては扱いづらくなるため残念な部分だ。やはり、5ナンバーミニバンの最大特徴である、「小さなミニバン」というメリットは何とか維持して欲しかった。新型ステップワゴン(SPADA)は、新型ノア・ヴォクシーより全長135mm全幅20mm大きい。
新型ステップワゴン パワートレインは2つ!
パワートレインは、ガソリンとハイブリッド共に、先代に搭載していたエンジンを改良して、新型に搭載する。いずれも出力は大きな変更がない見通しで、燃費に進化が確認できる予定。
ガソリンエンジンは?燃費は?
1.5リッターVTECターボエンジンのスペックは、下記の通り。
種類・シリンダー数 | 直列4気筒(L15B) |
総排気量 | 1.496L |
使用燃料 | レギュラーガソリン |
最高出力 | 110kW(150PS)/5,500rpm |
最大トルク | 203N・m(20.7kgf・m)/1,600~5,000rpm |
WLTC燃費 | 13~13.6km/L |
グレード | 燃費(FF) | 燃費(4WD) |
AIR | 13.9km/L | 13.3km/L |
SPADA | 13.7km/L | 13.1km/L |
SPADA Premium Line | 13.2km/L | 13.1km/L |
ハイブリッドは?燃費は?
2リッターe:HEV(ハイブリッド)のスペックは、下記の通り。参考に程度に見てほしい。
種類・シリンダー数 | 直列4気筒(A20A-FKS) |
総排気量 | 1.993L |
使用燃料 | レギュラーガソリン |
最高出力 | 107kW(145PS)/6,200r.p.m. |
最大トルク | 175N・m(17.8kgf・m)/3,500rpm |
モーター最高出力 | 135kW(184PS)/5,000~6,000r.p.m. |
モーター最大トルク | 315N・m(32.1kgf・m)/0~2,000rpm |
グレード | 燃費(FF) |
AIR | 20km/L |
SPADA | 19.6km/L |
SPADA Premium Line | 19.5km/L |
ガソリンエンジン、ハイブリッドエンジン共に、大きなアップデートがないのは、残念で不安な部分だ。HONDAの車はハイブリッドでもエンジンの音が気になることが多い。
ちなみに、新型ノア・ヴォクシーの燃費は、ガソリンエンジンで15.0km/L~15.1km/L、ハイブリッドエンジンで23.4km/L〜23.0km/Lとなる。他のクラス同様に、ホンダ新型ステップワゴンは、少し燃費数値がライバルと比べると劣ることになる。下記の記事、さらに詳しく燃料代、維持費などを解説している。
新型ステップワゴン ボディカラーはAIRとSPADAそれぞれ拘りを展開する
AIR 豊かさと優しさを持つカラーを採用する
AIRのボディカラーは、下記の通り。

AIR 5色のボディカラー |
フィヨルドミストパール (STEP WGN AIR専用色) |
プラチナホワイトパール |
スーパープラチナグレーメタリック |
クリスタルブラックパール |
シーグラスブルーパール (STEP WGN AIR専用色) |
SPADA 自信や気分を高めるカラーを採用する
SPADAのボディカラーは、下記の通り。

SPADA 5色のボディカラー |
トワイライトミストブラックパール (STEP WGN SPADA専用色) |
プラチナホワイトパール |
スーパープラチナグレーメタリック |
クリスタルブラックパール |
ミッドナイトブルービームメタリック (STEP WGN SPADA専用色) |
まとめると、AIR専用色2つ、SPADA専用色2つ、共通カラー3つの構成だ。車を売るときの再販価値は、プラチナホワイトパール、クリスタルブラックパールの2つが最も優れる。これに加え、洗車のメンテナンスを考慮すると、傷が目立ち難いプラチナホワイトパールが最もお勧めのカラーとなる。
新型ノアは、7色を展開し、赤色や傷が目立ち難いブラックガラスフレークというカラーも設定する。これらは、新型ステップワゴンにおいて選択できないため、ユーザーが新型ノア・ヴォクシーに流れる可能性はあるだろう。新型ステップワゴンは、もう少しボディカラーの選択肢が欲しかったところだ。
新型ステップワゴン 注目の装備とは?大きな変革を実施する!
新型ステップワゴンの注目新装備は、下記の通り。
新型ステップワゴンの注目装備!
- パワーテールゲート
- 静電タッチ式両側スライドドア
- 11.4インチナビ
- 15.6インチリア席モニター
- オットマン
- Honda CONNECT
- Honda SENSING

先代のわくわくゲートは廃止!パワーテールゲートを新たに採用する

先代において採用されていた、バックドアの横開きを可能とするわくわくゲートだが、フルモデルチェンジで廃止。これに代わり、開度を記憶できるパワーテールゲートを新たに採用。スマートキー操作にも対応し、背が低い人でも、容易に開閉できる。
スライドドアに静電タッチを採用!スマートな開閉操作を可能に!

従来のスライドドアは、ドアノブを握って引っ張り開閉する。さらなる開閉操作の利便性を向上するため、新型ステップワゴンはここに静電タッチ式を採用。開閉操作は確かにスマートになると想像できる。
しかし、コストが上がるし、どれだけ恩恵があるのか考えると、本当に採用すべきだったのか疑問に感じる。個人的には、不要であったと考えている。スライドドアの開閉操作に不満を感じているユーザーなど、少ないはずだ。
11.4インチ Honda CONNECTナビは昇降機能付き

Honda CONNECT フルサービスに対応したHD液晶の11.4インチ大画面ナビ。上下昇降機構を持ち、すっきり収納できる。Honda CONNECTとの接続性が最も高いナビとなるだろう。また、後述するリア席モニターとの連携にも優れている。
新型ノア・ヴォクシーは、10.5インチディスプレイオーディオを設定する。ステップワゴンの方が画面サイズが少し大きいことになる。
15.6インチ リア席モニターは非常に大きい

15.6インチフルHD液晶のリア席モニター。前述のギャザズナビ(11.4インチ)とデジタル接続することで高精細な映像を楽しむことができる。このような連携機能を持つため、純正品を買うのが良いだろう。
このような後席エンターテイメントシステムは、中古車市場においても需要が多く、再販価値が高い。オプション金額は、おおよそ取り戻すことができると予想するため、自分なら購入する。
今後のスケジュール
事項 | 日程 |
先行予約 | 2月上旬 |
発売 | 5月 |
試乗車配備 | 5月 |
先行予約開始は、2月前後を予定している。発売は5月のため、納車や試乗はこれ以降となる。
最も注意すべきは、納期だ。大人気ミニバンで、部品調達が滞れば簡単に納期は1年となる。車検時期に合わせて乗り換えたい場合は、逆算して計画的に商談を進めなければいけない。
